昨日、緊急事態宣言が発令されました。
今回の緊急事態宣言でどの程度の自粛が社会的に起こるかわかりませんが、一部の人はあなたのお店に来なくなるかもしれません。
「店までお客さんが来てくれるか?」
「客数が減って売上が落ちるのでは?」
そんな不安があるあなたに、このテキストを書いています。
オーナーの一番の仕事は、意思決定です。
しかし不安を不安のまま抱えていると、まともな意思決定ができません。
私は昨年春の緊急事態宣言でも、パニックになって冷静な判断ができなくなり、時間と労力を無駄にしてしまうオーナーをみてきました。
まずは落ち着いて冷静な意思決定をするために、なにをすべきかまとめました。
まずは基本的なことから
ビフォーアフターを売ろう
最初にお伝えしておきたいことが、全てのビジネスはビフォーアフターを売るべきだということ。
言い換えれば、お客さんは変化を求めています。
例えばダイエットなら、太っているのがコンプレックスで卑屈になっているというビフォーから、痩せて綺麗になって自分に自信が持てるようになったというアフターへ連れていく。
これが変化を売っているということです。
私たちは技術やスキルを売るのではなく、お客さんに変化を起こすサポートをすることでお金をいただくわけです。
「お客さん」の解像度をあげよう
緊急事態宣言での不安の大部分は、
「お客さんが来なくなること」
でしょう。
不安は漠然としているとより大きな不安を呼びますが、不安の解像度を上げると解決策が見えてきます。
「お客さん」と一言でまとめず、ちょっと解像度を上げてみてみましょう。
- これまでと変わらず来店するお客さん(新規・リピーター問わず)
- これまで来ていたけど自粛するお客さん
- 獲得しにくくなる新規客
すると、こんな感じに分類ができると思います。
この3種類のお客さんたちは求めていることが違います。
ですから、売上を上げるためにそれぞれ違う施策が必要です。
変わらず来店するお客さんに対してやるべきこと
この期間に来てくれるお客さんは、あなたの店を不要でも不急でもないと思っています。
ですから、その期待にプロとして最大限答えるべきです。
この期間に来てくれているお客さんに向けて、最高の「ビフォー・アフター」を提供しているか?を振り返ってみてください。
最高のビフォーアフターを提供できているのであれば、自ずから客単価は上がります。
そのためには、カウンセリングでその人がどんな変化を求めているかを引き出し、プロとしてオススメする必要のある商品は堂々とオススメすることです。
アップセルをする
アップセルというのは上位商品をオススメすることです。
例えば来店ごとにお支払いをしている方であれば、回数券やコースをオススメするなどですね。
これはお客さんのためでもあります。
なぜなら劇的なビフォーアフターというのは、残念ながらたった一度の来店で起こせることの方が少ないでしょう。
何度か通っていただくうちに、お客さんの理想の未来に到達できる、ということの方が圧倒的に多いです。
だからこそ、アップセルすることで、お客さんは自分の理想に到達できる可能性が高くなります。
クロスセルをする
クロスセルというのは関連商品をオススメすることです。
そういうと、売り込みみたいだと感じる方も多いのですが、本来クロスセルとはお客さんのためのものです。
例えば、私が以前スマホを買い換えたときの話です。
店員さんから「ケースと画面保護フィルムはお持ちですか?」と聞かれました。
もちろん、必要なのでその場で購入していきました。これがクロスセルです。
ちなみに、これを言われなければ私は他の店に買いに行こうと思っていました。
もしクロスセルされずにそのまま帰っていれば、私は二度手間を踏まされていたわけです。
同じようにあなたはプロとして、お客さんが求める変化に必要なものは、提案するべきですし、その提案がお客さんの満足につながります。
このように、アップセルでもクロスセルでも成果を出すためにはお客さんのことをよく知る必要があります。
来なくなったお客さんに向けて
「これまで来てくれていたお客さんが自粛で来なくなってしまった…」
というのが自粛要請の厄介なところですね。
自粛期間は自宅から極力出たくないと思っている人をお店に連れてくることはほぼ不可能です。だってその人たちは家から出たくないんですから。
なので、
「どうしたら来てくれるんだろう?」
と考えることは無駄です。
それはニーズが変わっていることを自覚して、来店以外のアプローチを考えなければいけません。
しかし、あなたのところに来ていないということは、あなたのところで解決するはずだったことが未解決のままになっているということです。
なので、以下のことを考えて、何か売れるのもはないかを考えましょう。
- 来店しなくなったことでお客さんに起きている問題は?
- 家にいながらその問題を解決する方法は?
- どうやってお客さんに提案する?
獲得しにくくなる新規客に向けて
これに関しては、自粛期間中にご新規で来店してもらおうというのは難しいでしょう。
しかし、客数が減ったり新規が獲得しにくいのはあなただけではありません。
あなたの同業者も全く同じです。
もしあなたがエステサロンを経営していて新規が取りにくくなったと思うのであれば、他のエステサロンも取れていないということ。
言い換えれば、エステに行きたいけど行けてない人というのが世の中に溢れているわけです。
つまり、上で考えた来なくなってしまったお客さんに向けて売る商品を、新規向けに提案できないかを考えましょう。
余裕があるなら、、
もし余裕があるなら、客数が減っているうちに未来の準備をしましょう。
日頃から「ここは課題だな」と漠然と思っていることを解決するのに良い時間だと考えましょう。
解決すべき課題を見つける
課題だったらなんでも解決すべきかというと、そんなことはありません。
時間は限られていますから、最も重要な課題を攻略する必要があります。
そのために、日頃から漠然と課題だと思っていることをまずははっきりさせましょう。
課題を見つけるときに私がよくやるのは、
- 現状と理想の状態をそれぞれ比較できるように書き出す
- 直近3ヶ月のタスクを全て振り返る
- 課題を30分で20個以上書き出す
- 1つの課題をロジックツリーで深掘りする
- コンサルタントに相談する
ということをやります。
対策を考える
発見した課題を解決する方法を考えます。
自分の頭で思い浮かばないときは、私はネットでググってみたり、本やセミナーなどで手段を検討します。
本やセミナーで学習するときは、出来るだけ多くの情報を集めることをオススメします。
一人が言っていることを鵜呑みにするのではなく、同じようなテーマの本やセミナーを購入してあらゆる手段を比較検討しましょう。
実行する
実行するためには時間が必要ですから、客数が減っているうちにできることをやってしまいましょう。
とはいえ、昨年の緊急事態宣言の時のように休業をするほどではないかと思いますから、その時間をどうやって確保するかが重要です。
私のオススメは週に2時間だけ確保すること。
これだけで月8時間は確保できます。
まとめ
私たちの最大の敵は忘却です。
自粛期間中になにもしなければ、顧客に忘れ去られてしまいます。
そして、忘れていたことを顧客が思い出したときには
「でも結果的に必要なかったな」
と思われてしまい、二度と来店してもらえなくなる…
なんてことは前回の緊急事態宣言でもありました。
大切なのは、この期間に来なくなってしまったお客さんに、あなたが必要だと思ってもらい続けることです。
そして、少ない客数の中でも売上を確保するためにも、来店してくれたお客さんには最高のビフォーアフターを提供しましょう。