こんにちは、瀬尾です。
私はよくクライアントに
「プロモーションをするなら、既存客と新規顧客は分けて情報発信しましょう」
という話をします。
それは、あなたのことを知っている人と知らない人では知識量に差があるからです。
最近よく感じることなのですが、プロモーションに限らず日頃の情報発信でも
『その情報はどの階層のお客に届けたいのか?』
ということはよく考えた方がいいです。
ここで、『階層』という言葉を使いましたが、お客にはピラミッド状に5段階の種類があると私は考えています。
階層ごとに必要な情報は違うので、各階層のお客を混ぜっ返して情報発信をしたり、違う階層のお客に対して同じ施策を打つと効果は出ません。
施策が無駄撃ちになってしまうよくある要因が、この『カスタマーピラミッド』を考慮しないからです。
その情報は、その施策は、どの階層のお客に向けているのか?
それを考えずに反応は取れません。
カスタマーピラミッドとは
5つのお客の階層+1
カスタマーピラミッドについては、下の図を見てください。
ピラミッド下から潜在客・見込み客・お客さん・顧客・お得意様とあり、そのピラミッドから抜け出したものが脱落客です。
このピラミッドを見てまず理解してほしいのは、潜在客が最も多いということ。
潜在客の一部が見込み客に、
見込み客の一部がお客さんに、
お客さんの一部が顧客に、
顧客の一部がお得意様に。
一段ずつステップアップしていくイメージです。
特に集客施策の場合は、今の階層から一つ上の階層に上がってもらうために行います。
そのため、何か施策を行うときや、情報発信の際はこのピラミッドを意識して行う必要があります。
つまり、この5つの段階は『まぜるな危険』ということです。
各階層の特徴と行うべき施策
第一階層:潜在客
潜在客とはあなたの商品サービスを知らない、あるいはまだ必要性に気づいていない人たちこのことです。
世の中の人のほとんどがあなたのサービスを知らないでしょうから、大多数はここにいます。
この階層のお客に対して行うべきことは、認知してもらい、興味を持ってもらうことです。
具体的には、ブログやSNSで情報を発信しフォローしてもらうことなどはこの潜在客に対して行うべき施策の一つです。
他にも広告を出してメールアドレスを登録してもらったり、ホームページからの問い合わせを増やそうとすることも潜在客に対してのアプローチですね。
第二階層:見込み客
見込み客は、重要な概念です。
見込み客とはあなたの商品サービスをまだ購入していないけれど、購入の見込みがある人たちのことです。
具体的にはメルマガの登録者や無料セミナーの参加者などはここに当てはまります。
この階層のお客に対して行うべき施策は、関係構築です。
「関係」と一言で言っても友達のような距離感の近さや、ビジネスライクな信頼関係、先生と生徒だったり色々ありますが、あなたが売りやすい関係ならなんでもいいと思います。
目的は、いかにフロントエンドの購入につなげるかというのが見込み客に対して行うべき施策です。
第三階層:お客さん
ここでの「お客さん」とは、フロントエンド商品を購入してくれた人を指します。
フロントエンド商品とは、集客用のハードルの低い商品のことです。
目的はお金を払うお客さんを多く集めることなので単価は低いです。
具体的には、体験エステや体験入学、低価格セミナーや士業の90分5000円の相談などがそうです。
詳しくはこちらのツーステップマーケティングの記事にまとめてあります。
ここの階層のお客にするべきことは、どうやったらバックエンド商品を購入してもらえるかを考えて実行することです。
フロントエンド商品に申し込みからバックエンド商品のセールスまで、そしてバックエンドを購入しなかった場合どういう関係を作っていくか。
ここまでがお客さんに対して行うべき施策です。
第四階層:顧客
顧客とはバックエンド商品を購入した人のことです。
バックエンド商品とは、利幅の大きい本命商品のことですね。
バックエンド商品が売れて初めて利益になるので、ビジネスの最初のゴールはバックエンド商品を販売することです。
第一階層からここまでの施策のすべての最終目標は、この顧客になってもらうことです。
「顧客獲得」という言葉をセールスのことだと思っている人も多いですが、第一階層から第三階層までの全ての施策が顧客獲得に向けての施策は全て顧客獲得を目的にしています。
この段階のお客に行うべき施策は、2つあります。
一つは、いかに問題解決をして満足度を上げるかということ。
いわゆる顧客満足度を上げることです。
もう一つは、いかにリピートしてもらうかということ。
商材によっては満足すれば自然とリピートするわけではありませんから、いかに囲い込むかが勝負です。
第五階層:お得意様
ピラミッドの頂点のお得意様とは、関係が継続している顧客のことです。
『関係が継続している』の定義はビジネスによって違うので、お得意様の定義ははあなた自身が決める必要があります。
例えば
・○回以上バックエンド商品を購入している
・一定期間以上通っている
・トータルの購入金額が〇〇万円以上
・継続課金の商品を購入している
などなど…
平たく言えば、あなたがビジネス上最も大切にするべき人たちのことです。
業種やビジネスのステージによるのでお得意様は自分で定義する必要があります。
あなたのビジネスにおいてお得意様とは誰でしょうか?
ここの階層の人に行う施策は、いかに関係を切らさないかということです。
どうしたら一生関係が続くか、どうしたら一生買い続けてもらえるかを考えましょう。
脱落客
脱落客とは、一度以上購入にしてもらったが一定期間以上購入がない人たちのことです。
言い換えれば、第三階層以上まで上がってきたけど、その後一定期間購入がない人たちのことです。
この『一定期間』というのもビジネスによってまちまちです。
傾向でいえば、対面で販売したならネットのみで販売した時より脱落してしまうまでの期間は長いです。
また、BtoBの方がBtoCに比べて若干期間が長い傾向にあります。
これもやはり、あなた自身があなたのビジネスを省みて定義する必要があります。
定義する際は、最終取引がどれくらい前の人なら、告知やセールスメールを送ってもまた買ってくれそうか?
というイメージで、とりあえず定義してみるといいでしょう。
(実際に連絡してみて確認することも必要です)
さて、脱落客を呼び戻すのは大変です。
一般に、既存客(ここでいう第四階層以上)に何かしらのバックエンド商品を再度購入してもらうことと新規顧客獲得では、新規の方が5倍コストがかかると言われます。
しかし脱落客の呼び戻しはこの新規顧客獲得の6倍難しいというデータを見たことがあります。
ということは、いかに脱落客を減らすかが客数を増やすかが鍵ですよね。
お客の階層を理解して効果のある施策を打とう
ここまで読んだあなたは、お客の階層を混ぜて施策を打っても意味がないことが理解できたと思います。
お客をピラミッド階層で分類すると、あなたのビジネスにどの階層のお客が足りていないのか、どんな施策を打つべきかがはっきりします。
また、今回5つの階層+1でお客を定義していきましたが、これは一般的な教え業で想定される階層です。
もしかしたら、あなたのビジネスでは少し違うかもしれません。
なのであなたのビジネスでのお客の階層をきちんと自分で定義しておくと、あなたの集客はもっと安定するでしょう。
今あなたが行っている施策がどの階層に向けたものなのかを書き出してみてください。
その中で、あなたのビジネスにしっくりくるお客の階層が定義されてくるはずです。