瀬尾です。
私のクライアントにはありがたいことに
「一生この仕事を続けたい」
「一人一人お客さんに向き合って、お客さんの人生を変えたい」
というようなことをおっしゃる、責任感の強い方が多いです。
そういう方ばかりがこのブログを読んでいるだろうと考えると、
『お客さんと長くお付き合いしましょう』
というテーマは今更感があるかもしれませんね。
お客さんと長く付き合うべき理由
とはいえ、国税庁のデータベースを見ても、10年以内に廃業する中小企業は95%。
今年100社立ち上がったら10年後には5社しか生き残っていません。
また、30年後まで生き残れる企業は0.02%という少なさです。
ビジネスを一生続けたいなら、私たちはその0.02%を目指してビジネスを戦っていくしかありません。
そして、ビジネス撤退する企業の最大の理由が「販売不振」です。
言い換えれば「売れない」ことが生き残れない最大の理由です。
売りやすさを考えると新規客と既存客では当然既存客の方が売りやすいですよね。
また、広告費をはじめとして、年々新規獲得コストも上がってきています。
ということは、
「長期的にビジネスを続けたい」
あるいは、もっと短期的にでも
「売上をあげたい」
と考えるのであれば、既存客に買ってもらうのが一番いいわけです。
お客さんと長く付き合う=LTVを高める
LTVとは
マーケティングには『LTV』という言葉があります。
Life Time Valueの略で、日本語でいえば『顧客生涯価値』です。
簡単にいうと、顧客があなたと取引を開始してから関係が終わるまでの期間でもたらしてくれる総利益のことです。
例えば、あなたが美容室を経営していたとします。
Aさんという常連さんが、毎月カットとカラーで1万3000円使ってくれます。
カラー剤やら何やら原価が3000円くらいだとすると、1回あたりの粗利は1万円。
このAさんが3年通ってくれたとすると
1万円 × 36ヶ月 = 36万円
Aさんの顧客生涯価値(LTV)は36万円ということになります。
LTVの簡単な算出方法
とはいえ
常連で毎月来るAさん
3ヶ月に1回カットカラーパーマに来るBさん
ホットペッパーからカット5000円できたっきりのCさん
ではLTVが違うので、平均を出すことが重要です。
厳密に計算するとややこしいので、私は以下の計算式をよく使います。
LTV = 粗利 ÷ 新規客数
ざっくりですが、指標には使えます。
LTVを高める2種類の方法
ではどうやったらLTVを高めることができるのか。
これは
①接触頻度を増やす
②コミュニティー化する
の2種類があると思っています。
① 接触頻度を増やす
来店型のビジネスをしている場合、リピートは接触頻度に影響されます。
美容室を想像してもらうとわかると思います。
会計時に次回来店予約を取るなどしてない限り、そのまま放っておくとリピートは生まれません。
また、予約を取っていても、キャンセルされてしまうこともあります。
これはお客さんの中での優先順位が下がるからです。
そのためにメルマガやLINE@、もっとライトなところでいうとSNSのフォロワーになってもらうなどして接触頻度を増やす必要があります。
情報発信の中でお客さんの優先順位を上げられることがベスト。
せめて優先順位を下がらないように、なぜあなたがまた来店する必要があるのかをお伝えしていく必要があります。
また、より有効なのは、物理的に接触頻度を上げる方法です。
美容室のようなサロンビジネスなら、新規客の固定客化というのがLTVを左右します。
そこで新規のお客が来たら2週間後にアフターカウンセリングをするなどして1ヶ月以内にもう一度会えるような仕組みを作ると、固定客化しやすいです。
②コミュニティ化する
最近流行りの「オンラインサロン」などの会員ビジネス化すれば、月1回など定期的に自動的に決済されるので当然LTVは長くなります。
しかしそれ以上にコミュニティ化するメリットは、たとえ安い月額だとしても接触頻度が高まるという点です。
上でも挙げた通り、物理的な接触頻度が上がるので、単純にセールスのチャンスが増えます。
極端に言えば、あるお客さんに対して年間に1回しかセールスのチャンスがないビジネスと、年間に12回セールスのチャンスがあるビジネスではどちらの方がLTVが高まるかということです。
セールスのチャンスが増えれば、単純にLTVは伸びますよね。
まとめ
お客さんと長く付き合うことを「LTVを高める」と考えることで、仕組みとして長期的にお付き合いできます。
またLTVを高める新規獲得にかけるコストも減らせ、利益が上がります。
その上がった利益で賞品クオリティも挙げられますし、満足度も上がり長く付き合うことができるという好循環になります。
持続性の高いビジネスを作りたいと思うのであれば、LTVを高める方法を考えましょう。